先日、7月8日に小学生の工作教室で
「風鈴作り」を行いました。
久々に私も小学生たちと一緒に工作を行いました。
とても不器用(英語でall thumbs <全部親指>と言います)なので、
苦労しましたが、なんとか完成しました(^^)
暑い日が続きますが、昔の人は「チリンチリン」という音を聞いて、涼しさを感じていました。昔の人の知恵って素晴らしいですよね。
最後はみんなで記念写真を撮りました。
次回の工作教室もお楽しみに。
<風鈴の由来>
風鈴の歴史の始まりは中国から。
風鈴は、もともと中国から伝わった「風鐸(ふうたく)」が由来になったと言われています。
古くは唐の時代の中国に、占風鐸(せんふうたく)という占いがありました。
風鐸という青銅でできた鐘のようなものを吊るし、風の向きや音の鳴り方で物事の吉凶を占うもので、政治判断などが行われていたそうです。
この風鐸が、仏教とともに日本に伝わりました。
当時の日本では、強い風は流行り病や邪気などの災いを運んでくると考えられていました。
風鐸は、その音が聞こえる範囲は聖域とされ、災いから守ってくれるものとしてお寺の軒に吊るされるようになったのだそうです。
当時は青銅製だったので、今の風鈴のような軽やかな音ではなく、やや鈍く重い音だったと言われています。
平安時代には、貴族が魔除けとして軒先に吊るしていたそうで、「風鈴」という呼び名は、この頃から使われるようになったとされています。
江戸時代になると、西洋と貿易を行っていた長崎を通して、ガラスの文化が入ってきます。
ガラスの風鈴もつくられましたが、初期の頃はガラスの原材料が貴重だったため、できあがった風鈴も現在の価格で200〜300万円もしたと言われています。
時は更に進みガラスの価格が徐々に下がり、庶民の手が届くようになると、住宅の縁側に吊るして楽しまれるようになりました。
縁側は日当たりの良い南側にあることが多いのですが、南西が裏鬼門という不吉な方角にあたること、また気温が高い時期は伝染病が流行りやすかったことなどから、暑い夏に魔除けの意味も持って飾られたのではないかと想像されます。
そのためか、この頃の風鈴といえば、魔除けの色である赤いものが主流だったそうです。
また、風鈴が流行る以前から、庶民の間では籠(かご)で鈴虫を飼って鳴き声を楽しむ習慣がありました。
風鈴の音は鈴虫の声と似ているため、夏の終わりから秋にかけて鈴虫を飼うときには風鈴は仕舞われ、「風鈴は夏のもの」という風習が生まれたとも言われています。
このようにして、夏の間に軒先に飾られるようになった風鈴ですが、今では魔除けの意味は薄れ、涼しさの演出として飾られることが多くなりました。
夏の過ごし方の変化も、風鈴の存在を変えた原因の一つだと考えられます。
江戸時代に比べて、現代の夏の平均気温は1~2度ほど高いと言われており、コンクリートで覆われた都市部での体感温度はさらに高い状況。
そんな環境では、窓を締めてエアコンを効かせて過ごすことになり、風鈴の音はちょっと遠い存在になってしまったのかもしれません。
時折鳴る風鈴の音の美しさ、風鈴の揺れる様は情緒深いものがあります。エアコンがあれば暑さは苦になりませんが、風鈴ならではの心地よさは、ぜひ生活に取り入れたいものです。
最後までお読み頂きありがとうございました。